July 28, 2005
夏休み2日目
今日は，夏休み2日目。よく「学校の先生は夏休みがあっていいね」と言われることがあるが，夏休みに学校を休めるのは児童・生徒だけで，教員は普通に勤務しているのだ。もっとも，授業はないので，研修会のオンパレードとなる。
今日は，市内の算数教育の研修会。内容は……，いまいちだったな。でも，秋にやる授業のことをじっくり考える時間があったので，まいいか。
その研修会がN中学校であったので，研修会が終わったあと，N中吹奏楽部におじゃました。コントラバスのピチカートをみてほしいと言われていたのだが，なかなか見に行く暇がなかったのだ。
自由曲の中にとても素敵なコントラバスのピチカートがあるのだが，その音色がどうも気になると顧問の先生がおっしゃる。実際に聴いてみると，確かに響きのないぼそぼそした音になってしまっている。でも，これって，奏者の技術的な問題は1割で，残りの9割は楽器のバランスが崩れているせいだ。
コントラバスの指板の一番下と弦との距離を弦高と呼ぶが，G線の弦高は8ミリ程度が普通だ。でも，N中のコントラバスは，どうみても15ミリ以上ある。普通，楽器店が駒をセットするときには楽器に合わせて削るのだが，この楽器の駒はまったく削ったような形跡がない。だから，弦高が高いのだろう。15ミリもあると，大人の男である私が弾いてもかなり苦しい。中学生の女の子にこの弦を押さえろというのは，かなり無理があるんじゃないかと思う。
でも，コントラバスの調整は，ここのような田舎ではなかなか大変なのだ。私は自分の楽器を調整するときは東京にある専門の工房まで持ち込んでしまうが，中学校の吹奏楽部の場合はそうはいかないだろう。それに，完全に調整するのには何万円かかかると言われれば，そのままになってしまうのも無理はない。
中学や高校の吹奏楽部で使われているコントラバスって，かなり悲惨な状態になっているものが多いらしい。ほとんどの顧問はコントラバスについての知識はないから，なおさらほったらかしになりがちなのだ。
とつぜん違う話になるが，吹奏楽ではコントラバスを「弦バス」と呼ぶのが普通だ。でも，コントラバス奏者は「弦バス」という言葉は使わない。私も，自分の楽器を「弦バス」と呼んだことはない。
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