September 29, 2005
阪神優勝おめでとう
と，タイトルに書いたが，実は私はプロ野球に興味がない。興味がないと言うより，嫌いだと言った方がいいかもしれない。プロ野球と言うより，野球そのものがあまり好きではないのだ。その理由は，「ヤジが汚い」からだ。
どの世界にも常識のネジがはずれたヤツはいるから，野球の観客が汚いヤジを飛ばすのはまあ諦めよう。でも，野球って，選手自身もヤジを飛ばすではないか。攻撃の時には相手ピッチャーに，守るときにはバッターに，ベンチからヤジが飛ぶ。よく言えばプレッシャーをかけているということなのかもしれない。野球では，当たり前のことなのかもしれない。だから，嫌いなのだ。
以前，女子バスケット部の顧問をしていたことがある。試合で，相手チームのフリースローになった時だった。ベンチにいた私のチームの選手が，「入らないよ！」と声を掛けた。そうしたら，審判に注意されてしまった。ファールをとられても文句の言えないことだったのだ。
この件で，私はバスケットが好きになってしまった。相手選手をけなすようなヤジが反則になるなんて，なんとフェアなスポーツだろうか。
私が通った高校は校技がサッカーだったので，サッカーもフェアなスポーツだと思っていた。サッカーは，紳士のスポーツだと教えられてた。
ところが，いつだったか，テレビでこんな場面を見てしまった。
「ストラックアウト」というゲームがある。これをやっていたのは，何という番組だっけ？ウンナンの番組だったような気がする。その「ストラックアウト」のサッカー版がある。サッカーゴールにセットされたパネルを，フリーキックで落としていくのだ。
あるとき，少年サッカーチームの対抗のサッカー版ストラックアウトが放送された。その中で，一人の選手がフリーキックしようとするとき，相手チームが声をそろえて，「はずせ！はずせ！」と叫びだしたのだ。
なんと汚いチームだろうか。相手選手の失敗を大声で祈るなんて！
Jリーグで，そんなヤジが飛んでいるかどうかは知らない。飛んでいないだろうと信じたい。だから，サッカーそのものが，汚いと思ってはいない。
でも，あの少年サッカーチームは汚い。あのチームの監督やコーチは，普段，どんな指導をしているのだろうか。技術的にどれほレベルの高いチームだとしても，あんな汚いヤジを飛ばすようなチームだったら，存在価値はない。いますぐつぶれてしまばいいと思った。あんなチームに入れても，子どもの成長は望めない。悪くなるばかりだ。あのチームに入っている少年たちの心には，人間味のある温かさなどひとかけらも育ってはいない。だから，ああいうチームでサッカーをやってきた少年が，中学生になってから問題行動に走るのだ。
大相撲のインタビューでは，勝った力士は負けた力士についてコメントをしない。自分が倒した相手に敬意を抱いているから，負けた力士の敗因などを口にしたりしないのだ。それが，日本人の心の美しさだったはずだと思う。
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