October 31, 2008
九十九電機が民事再生申し立て
「へー，あの九十九電機が」と思う人って，ある程度の年齢の人ということになってしまうのだろうか。私にとっては，「ツクモ」という言葉は聖地を表す響きがある。
初めてパソコンを買ってから，かれこれ25年以上経ってしまった。パソコンを買ったのは，当時，Ｉ／Ｏ（アイ・オー）というパソコン雑誌があって，それに掲載されているゲームをやりたかったからだ。
あの頃は，パソコンで何かをやりたかったら，ソフトを買ってくるのではなく，ソフトを作るのが当たり前だった。Ｉ／Ｏに掲載されているゲームというのも，ゲームの紹介記事が掲載されているわけではなく，プログラムが掲載されいるのだ。それも，パソコンが直接実行できる16進数の列が何ページにも渡って印刷されているものだ。その記事を見ながら，パソコンのキーボードから「3F E4 20 5B ……」などという具合に，何時間も掛けて入力するのだ。それを毎日やっていたおかげで，私は電卓を見ないで早打ちできるようになった。
パソコンを買ってすぐに，テストの集計処理をパソコンでやり始めた。もちろん，Excelなんてない。テスト処理をパソコンでやるためには，そのためのソフトを自作するところから始めなければならなかったし，実際に作った。
その頃，ツクモはそんな時代を先導していたように思う。当時のパソコンの主流だったNECのPC-8001は，今から見ればグラフィックスが貧弱だった。その貧弱なグラフィック機能を強化して，ゲームセンターにあるゲーム機みたいな細かいキャラクタを表示できるようにするのが，PCG（プログラマブル・キャラクタ・ジェネレータ）って言ったかな，なんかそういう機械があった。それを売っていたのがツクモだったような気がする。「ゲーマーもぐら」としては，その機械が欲しかったのだけど，新米教師の給料で買うには，ちょっと高かった。
そんな訳で，「ツクモ」という言葉には，何か憧れのような響きがあるのだ。
そのツクモが民事再生とはねえ。
まあ，秋葉原も電気街からオタク街へ変遷しているようだし，そういう時代か。もっとも，あの頃は「パソコンを使っている」イコール「オタク」だったから，秋葉原は昔からオタクの街だったのかもしれないけど。
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