September 27, 2015
中秋の名月
以前にも書いた気がするのだけど、検索をかけても出てこないので、もう一度書くことにしよう。大学は地元の静岡大学だったのだが、いろいろな理由で大学２年の時に１年間ほど下宿生活をしていたことがある。
その年の中秋の名月の日、友人が「大谷海岸までお月見に行こう」と誘いに来た。
下宿から大谷海岸までは、歩いて２０分ほどだったろうか、２人で大谷海岸まで歩いていった。
大谷海岸に着いて防波堤に腰を下ろすと、近所の人も何人かお月見に海岸へ出ていた。
その中に、お年寄りの女性が１人いて、その女性が民謡か何かを歌っていた。
知らない歌だったけれど、その枯れた歌声が月明かりに照らされた景色にあまりにも合い過ぎていて、なんだかとても幻想的な気持ちになった。
素人がアカペラで歌う民謡に、あれほど心を奪われた経験は、後にも先にもない。
ただ惜しむらくは、その一緒に行った友達というのが、男だったこと。
姫路出身で人文学部経済学科に通っていたＴ君。今は、どこで何をしているのだろうか。
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